2007年10月22日月曜日

来年の大河ドラマ

私は歴史物が好きなので、NHKの大河ドラマは毎年楽しみに見ている。今年の「風林火山」も川中島の戦いになり、勘助心の支え由布姫も死んで終盤に入る。

さて、来年の大河ドラマの舞台は幕末、主人公は天璋院篤姫(こちら)である。来年の話はまだ早いかもしれないが、私にとっては例年今頃から準備に入る。というのは私の大河ドラマの楽しみ方は、この7年間必ずドラマを見る前に原作本を読むことにしている。2001年の「北条時宗」から、「利家とまつ」「MUSASHI」「新撰組」「義経」「巧妙が辻」そして今年の「風林火山」と毎年そうしてきた。歴史物の場合、ストーリーはよく知っている場合が多いので、原作本でその時代背景や周囲の登場人物、現代との考え方の違いなどを予め知っておくことでドラマの楽しみが倍加するように感じる。ということで、準備というのは原作本を読むことである。楽天ブックスに講談社文庫上下2巻(下記)を注文して一昨日手元に届いた。

原作者は2005年の「義経」と同じ宮尾登美子だが、彼女は「陽暉楼」「鬼龍院花子の生涯」等の女性を主人公とする小説が多いせいか、あまり多くは読んでいない。それでも数年前に読んだ「天涯の花」は今でも強く印象に残っている。名もない少女珠子が養護施設で育ち、四国の霊峰・剣山の山奥の神主夫婦の養女となる物語だった。山の厳しく美しい自然、心優しき人々との出会い、そして初恋、少女の生の輝きを情感豊かに描く長編小説だった。見事な筆力で描く女性の情感描写は女流作家独特のものだと感じたものだ。

大河ドラマの主人公天璋院篤姫は幕末から明治にかけて生きた人。薩摩島津藩の分家、今和泉家の娘で薩摩藩主・島津斉彬の養女を経て江戸幕府13代将軍徳川家定の正室として、大出世の嫁入りをする。御台所としては身分が低すぎるといわれながらも、大奥3千人を束ねる見事な御台所として、病弱な夫との形ばかりの結婚に耐え、養父の秘命を果たした48年間の波乱万丈の生涯をおくった。

日本が夜明けを迎える明治維新を背景に、徳川家の裏側で起きたいろいろな出来事を女性の眼を通して描く。原作で読む篤姫のイメージは大柄で心優しいが芯が強く利発な女性、篤姫役の宮崎あおいちゃんはやや線が細いようにも感じるが、篤姫のイメージは一般的にあまり強くないので、すぐ慣れるだろう。来年は1年間宮崎あおいちゃんの篤姫を通じて幕末へのタイムスリップが楽しめそうだ。主人公が女性だけに女性の大河ファンが増えるのではないだろうか?

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私はあまり歴史物は得意な方じゃないのですが、来年からNHKで放送される司馬遼太郎の『坂の上の雲』はとても楽しみにしています。
実は、地元が舞台なのでちょっとミーハー的な部分があるのですが・・・^^;
もうこちらでも撮影が開始されているようです。
tamyさんもぜひご覧になってくださいね^^
http://www.nhk.or.jp/matsuyama/sakanoue/
今、原作を必死で読んでいます(文庫本、全8巻なので大変です(T-T))

先日の医者が「死にかけの人がフルマラソンするようなものだ、というのは取り消してもいいです」と言ったそうです。投書を読んだのでしょうけど、この言い方、全く反省の色が見られませんよね・・・。

匿名 さんのコメント...

イシュタルさんは松山ですか?
私は「坂の上の雲」も楽しみにしています。原作は以前読みかけだったので、「天璋院篤姫」の次にまた初めから読もうと思っています。日露戦争以前の日本は希望と夢にあふれた国だったというイメージが強いです。司馬遼太郎の小説は時代背景を丁寧に描くので、歴史の勉強にもなります。