最近、バレンタインデーほど大騒ぎをする国民的行事も珍しい。
もともと、269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌスに由来する記念日であるとされているので、クリスチャンでない日本人とは無縁のはずだ。当の聖ウァレンティヌスはきっと天国で苦笑いをしているに違いない。
日本でのバレンタインデーとチョコレートとの歴史は、神戸モロゾフ洋菓子店が1936年に国内英字雑誌に「バレンタインチョコレート」の広告を出したのが発端らしい。その後1958年2月に伊勢丹新宿本店でメリーチョコレートカムパニーが「バレンタインセール」というキャンペーンを行ったが、どちらにしても、あまり売れなかったようだ。伊勢丹でのセールでは、1年目は3日間で板チョコが3枚、カードを含め170円しか売れなかったとの記録があるという。それが現在のような大騒ぎになったのはその後の宣伝活動のためだろう。
私の年代では若い頃にはまるでそんな習慣はなかった。こんなに全国津々浦々まで普及したのはこの20年ぐらいのことだろうか?
今は隠居生活なのでチョコレートとはとんと無縁だが、サラリーマン時代は職場の若い女性から「義理チョコ」をいくつか戴いたものだ。ホワイトデーの昼休みに近所の駅前のお菓子店に出かけたら、普段見かけないワイシャツ姿の男性がたくさんいて、その異様な風景にびっくりした記憶がある。自分も商業主義に毒されてしまったかと苦々しく思ったものだ。
それでも、戴いたチョコを口にするときの職場は不思議に笑顔になるし、明るい雰囲気に包まれてこれも悪いものではないと思ったものだ。これで日本の購買力が増えて、人間関係が円滑になるなら経済活動にとって悪いことではないかもしれない。
「義理チョコ」は最近では「感謝チョコ」と呼ぶ人もいるようだ。「感謝チョコ」というネーミングは良い。上げる方も、もらう方も「義理チョコ」よりは気分が良い。女性同士で交換する「友チョコ」という名称まであるという。
たくましい商魂は次々と新しい手を考え出すものだ。
4 件のコメント:
「友チョコ」の他にも、自分用のチョコもあるようで、
売上自体は好調だそうですよ。
(苦笑)
最近は美味しいチョコが増えたので、
このような現象が起こっているのだと思います。
tamyさんも奥さんと一緒にチョコレートを
買いに行かれては如何ですか?
(^-^)
ほんとに色んな種類のチョコがありますよ♪
ユーミンさん
らしい・・・ですね。
でも、わざわざ買いに行くのも商業主義に毒されたみたいで抵抗があります。
買うなら、時期をずらして・・・とか。
素直ではないんです。
tamyさん、嫁からケーキを送ってもらいましたが、花も一緒に頂いて有り難い事です。この歳になれば、人間としての優しさが身にしみますね。女性は優しさが最高に備えられていて、社会はうまく機能しているのでしょう。バレンタインなんていつ頃から、始まったのでしょうかね、自分たちの幼い頃は無かった習慣ですね。黙って受け入れましょうね。
大さん
私は4人兄弟の末っ子で、兄二人と、すぐ上が姉です。皆、遠く離れていますが今でも時々電話を時々くれます。
その中でも、姉がいちばん連絡が多いですね。大さんと同じように、姉からは女性特有の優しさを感じます。
大さん、バレンタインにプレゼントをくれるなんて優しいお姉さんじゃないですか。大事にしてくださいね。
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