2008年7月30日水曜日

定期検診 休薬1週間延長

タルセバを休薬して本日で2週間経過した。

副作用の状況は最もてこずった皮膚疾患は各部とも湿疹の跡は若干残るものの、ほぼ治まった。
ただ爪皮疹のみがまだ完治まで至らない。それでも、痛みは軽くなり、ピーク時の3分の1ぐらいだろうか。物に触れると若干痛いが、シャツのボタンやパソコンの入力などはできるようになっている。あとしばらくで消えそうな予感はある。

本来は今日の状態で再度今日からタルセバ再スタートになるはずだった。ところが、今日行った血液検査で肝臓の数値が高く出た。
 GOT 107(10~40)、GTP 331(5~40)  ()内は許容値。

原因ははっきりしない。可能性としてはタルセバの残留成分による、皮膚関連の薬剤による・・・等々が考えられるが、イレッサでも肝臓の数値が高く出た実績があるのでタルセバの副作用である可能性が高い。

肝臓数値の上昇もタルセバの副作用の一つなので、あと1週間休薬を延長して、肝臓数値が落ち着くのを待つことにしようということになった。肝臓の薬剤を除いてはすべての薬剤(皮膚関係)を飲まないで、1週間後に再度血液検査をして次の方針を決める
休薬1週間延長(~8/4・合計3週間)して次週次の方針を決める。

予期せぬ結果になったが、癌の治療という面では若干の心配はあるが、副作用の状態が予想以上だったために本音では再開延期でほっとした面もある。

あと1週間、爪の状態も完治させて次の挑戦の覚悟を固めるにはちょどよい期間になると思っている。

2008年7月23日水曜日

定期検診 CTの結果

タルセバを休薬して1週間が経過した。

薬をやめたからといって、副作用はすぐには消えない。タルセバの成分が血液中に残っている間は効能と同時に副作用もなかなか消えないようだ。
今日時点での副作用の皮膚疾患の状況はどうかというと、いちばん悪かったときを10とすると、頭と顔・2、両腕・3、足・6、背中8といったところ。爪も若干は良くなっているが、物に触れると痛いということは変わらないため、不自由をしている点では変わらない。

早く出始めた順に治りつつあるようだ。全部消えるのはまだしばらくかかりそうだ。

〔16日撮影のCT結果について〕全体の奏功があったとはいえないが、部分的に濃さが薄くなっているところが見受けられる。病勢コントロールの状態といえるので、タルセバを続ける価値はある。但し、副作用が強く出ているので、もう1週間休薬をして一旦副作用を消して、来週から再スタートする。

タルセバには同じ薬でも150mg、100mg、25mgと3種の容量がある(今回は150mg)。再スタートに当たってはどのように服用するかは次回までに検討する。

副作用は本当に厄介なものだ。今まで何種かの抗がん剤を試しているが、それぞれ副作用には悩まされている。それでも今回はいちばん応えたという感がする。今日は休薬1週間で顔の皮疹が大分消えたのでマスクを着用しなかったが、他の部分は今でもとても人には見せられない。

人に分かりにくいのが爪皮疹、パソコン操作ではマウスは使えるが、キーボードの打ち込みは爪が痛くてなかなか打てない。記事更新もなかなかできないでいる。この記事も普段の3倍ぐらいの時間がかかっている。

「敵は本能寺」再スタートは量を減らして癌との戦いとなるが、できるだけ歩きやすい道を選びながら敵を攻める・・ということか。途中で転んでしまっては敵は討てない。

2008年7月16日水曜日

CT撮影・定期検診

タルセバ服用は今日で35錠目になる。
今日は9:30からCT撮影、その後皮膚科検診、続いて退院後2度目の定期検診だった。

この病院ではCTを撮影後専門家がチェックして、コメントをつけて医師に回すシステムなので、今日の定期検診ではCTの正式な結果は間に合わなかった。ただ、先生が画像を見ることができるので、その結果を教えてくれた。私の場合は右肺内にガン組織が複数あるが、そのすべてが半分になるといった劇的な効果はなかったようだ。それでも部分部分に前回のCT画像より薄いものがあるので、一定の効果はあったというのが先生の見方のようだ。

多少なりとも効果がある場合、本来ならこのまま服用を継続したいところだが、私の場合かなり副作用が強く出ている。主体は皮膚疾患だが、患者自身がガマンできるなら継続もあるのかもしれないが、私が少々弱気になっているのを見てかどうか、とにかく1週間休薬しようということになった。

1週間後、正式なCTの結果と副作用の状況をみてその後の治療方針を決めようということである。

カミさんなどは癌を小さくしたいので、このまま続けたい意向のようだ。せっかく多少なりとも効果があるのなら後戻りはさせたくはないというのは当然の考え方だ。副作用といっても皮膚疾患程度だから・・・というように感じるようだ。

しかし、たかが皮膚疾患といっても頭から足先まで全身を皮膚疾患に襲われると、そのストレスは結構なものだ。なかなか本人でないと分からない。

頭、顔、両腕、腹、背中、足。場所により程度は様々だが、全身に皮疹が出ている。
普通の皮疹は慣れて来たが、今いちばん厄介に感じているのが、爪の皮疹と尻の皮疹。爪は両手と足の爪に出ている。爪の皮疹は触ると痛いので何もできなくなる。ボタンが掛けられない、パソコンが打てない・・いろいろな行動が制約される。

尻の皮疹は座るときと立つときに痛む。これも厄介だ。横になっていれば良いのだが、そうはいかない。横になっていればどんどん病人になることが分かっているので、できるだけ家の内部を動き回るようにしている。

休薬することで副作用をいったん抑えて、次には薬の量を変えながら良いバランスのところを探しながら治療を続けられたら良いと思う。

症状の詳細は「tamyのつぶやき」→「闘病記(タルセバ服用)」参照。

2008年7月10日木曜日

爪皮疹

「爪皮疹」という言葉があるのかどうか確かではない(前にこう聞いたような気がするので使っているが)。タルセバの副作用で「爪の左右の肉に炎症が起きる症状」のことだが、今この副作用に悩まされている。

副作用でなくとも、深爪でもそうなるので、がん患者でなくても何となく分かってもらえると思うが、右手は人差し指と薬指、左手は人差し指と中指がそうなっている。足も右足の親指にその傾向が出てきている。

支給された薬をつけて包帯を巻いている。

何もしなければ痛みはないのだが、何かにぶつけたり、触ったときなどに痛みを感じる。時々無意識に何かに思い切り指をぶつけて、痛みで飛び上がることがある。

それ自体はたいした副作用ではないのだが、通常の行動がかなり制限されて不自由なことこの上ない。パソコンも両手では文字が打てないので、昔のように痛くない指1本で入力していて、通常の何倍もの時間がかかる。しばらくは記事の更新も思うようにはいかないかもしれない。

タルセバは今日で29錠目になる。最初に皮膚疾患が身体から出て、次に顔や頭に出た。その後下痢をして、今は爪の障害・・・幸い肺炎や肝臓等々重篤な副作用は出ていないが、軽い副作用は殆ど順を追ってオンパレードだ。

効いているのかどうかは1週間後のCTで分かる。その後は副作用と相談をしながら、量や期間など調整できる。それでも効かなければ今の忍耐生活がすべて水の泡となる。とにかく効いてくれることを望むばかりである。

2008年7月6日日曜日

落書き事件

タルセバの副作用は日々それほどの変化はない。顔の皮疹は若干良い方向へ、身体の皮疹は増加方向へ。爪の皮疹が左右の指に合計3本ほど。先週末には下痢も。いくつかの副作用が重複して現われているが、耐える日々が続いている。

ところで、先週はイタリア・フィレンツェの「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」に日本人旅行者が書き残した落書きが話題となった。そういえば、この大聖堂へは2000年に訪れたので懐かしい思いでニュースを見ていた。

いちばん上部へ上がるのは有料で、常時外に行列ができていて30分ほど待たされた。エレベーターなどないので、石造りの回廊をぐるぐる回りながら昇る。当時は癌の手術の前だったので若い人たちに負けずに、元気に昇ったが、今は肺の一部を失っているので息切れして昇れないかもしれない。窓のない回廊も展望台も確かにいたずら書きでいっぱいだった。その時はあまり日本語の落書きには気づかなかった。

それにしても、その落書きをした高校の野球部の監督は解任だそうだが、その処罰は厳しすぎはしないか?大体、高校の名前やフルネームで夫妻の名前を書いた人に罪の意識などあるはずはない。その常識のなさには驚くが、外国へ行った開放感から、ついついハメをはずしただけなので、きついお灸をすえる程度でよいように思う。確かに名所史跡へのいたずら書きは軽犯罪には当たるようだが、世界の観光地にあふれる落書きの実態を見ると、少々処置が厳しすぎる。

その監督は生徒達になかなか人望もあり、優秀らしく惜しむ声が多いらしい。世間の評価を恐れた学校の幹部の過剰反応ではないだろうか。時には厳しいことも必要だが、同時に愛情ある指導もなければ、人材は育たないようにも思えるが。

2008年7月3日木曜日

定期検診

昨日7月2日(水)は退院後初めての定期検診だった。
タルセバ服用は昨日で21錠目になる。

入院中は身体の皮疹が最初に現われて、次は顔に身体とは少々性質の違う皮疹が現われた。タルセバは皮膚全体にダメージを与えるようで、採血の後にあてがうガーゼのアルコールでもひどい炎症を起こしている。

身体と顔の皮疹の状態は退院後顔の方がひどくなった。イレッサの時には経験がなかっただけに、これは正直ショックだった。

今日の通院は帽子とマスクを着用した。がんセンターには帽子の人とマスクの人はたくさんいるので、これはごく普通の防御策だった。

タルセバ飲用前の説明では90%の人が顔に皮疹が出ると聞いていたので覚悟はしていた。ただ自分の場合はイレッサでは顔には皮疹が出なかったので、かすかな期待を持っていたが、期待は見事に裏切られた。

内科の医師に「タルセバを飲むと多くの人が皮疹が出ると聞いたが、自分の場合はひどい方ですか、軽い方ですか」と、どうも答えにくいだろう質問を敢えてしてみた。「重度な部類に入りますね」とあっさりといわれた。これを聞いたところでどうすることもできないのだが、まあ、覚悟が決まったとはいえる。

退院するまでは副作用は顔と身体の皮疹だけだったが、その後いろいろな副作用が出てきた。爪皮疹といって、爪の周囲の肉の部分に炎症が出る。イレッサのとき足の爪に出て「ひどい場合は指も切り落とすことがあります」などと脅かされたが、ドライアイスで処理したり、塗り薬を塗って大事には至ることはなかった。今回もそれと同じ現象が2日前から左手の人指し指と薬指に現われた。

昨晩から下痢をしている。これも退院後初めてだ。いずれも事前に説明を受けている症状で、副作用としてはそれほど重篤ではないのでガマンするしかない。

今はその効き目の方は不明(7/16のCTで確認)だが、この小さな錠剤のどこに強烈な副作用をもたらす毒が含まれているのだろう?毎日10時に飲む錠剤を見ながら感じてしまう。

症状の詳細は「tamyのつぶやき」→「闘病記(タルセバ服用)」参照。

2008年7月1日火曜日

今日から7月

今年も早いもので今日から後半に入る。
先週の退院後5日がたち、タルセバ服用は今日で20錠目になる。

タルセバは写真の右の錠剤で、左のイレッサとほぼ同じ大きさの錠剤である。ピンク色の外観は一見とてもソフトな印象を与えるが、外見とは違い、私にとっては非常に強烈な薬だ。ピンクの衣装を着た一見かわい子ちゃん風の悪女といったところだ。

抗癌剤といえば点滴を連想するが、近年出現したいわゆる分子標的薬といわれるこの錠剤の抗癌剤はいろいろな長所がある。

難しい理論は良く分からないが、説明によると分子標的薬というのは「上皮増殖因子受容体と呼ばれる癌関連たんぱく質に特異的に作用し、これらを阻害する薬剤として開発された肺がん領域で最も臨床応用の進んだ薬」だそうである。両方の抗がん剤を体験したが、この種の分子標的薬の良さは副作用が軽い、飲み薬なのでストレスが少ない。自宅で治療できる・・・というように点滴に比べてずいぶん楽な治療法だ。

タルセバの副作用はイレッサに非常によく似ている。皮膚疾患が多くの人に出やすいことをはじめ、下痢、肝臓数値の上昇、つめ障害、間質性肺炎等々である。

私の場合は皮膚が元々人より弱いので、イレッサのときも今回も皮膚疾患には人一倍悩まされている。主治医の先生もイレッサのときの症状を見ているので、タルセバを服用する前にずいぶん心配されたが、実際にその通りになった。
特に飲み始めて1週間前後から出だした顔の皮疹はイレッサの時には経験がない副作用。今日は今までより少し症状が緩和されているように感じる。このままだんだん良くなることを期待するばかりだが、問題は7月中旬に予定されているCTで効果がどうなのかということである。